SAWADEE FROM BANGKOK

【タイ留学】国父、プミポン国王崩御から約半年、現地日本人大学生が思うこと

サワディーカップ!!

 

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昨年の10月13日

プミポン前国王が逝去されてから約半年が経ちました。

 

当時に比べれば現在はかなり落ち着き

タイは新たな新時代へと向かっています。

 

半年経った今だからこそ

プミポン国王の残した今までの功績、

逝去された当時の事から現在のタイの状況まで

現地で生活している者の立場から書きたいと思います。

 

プミポン前国王とは?

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現在のタイの全紙幣に載っているこの人物。

タイの道を歩いたり

レストランに入れば間違いなく見るこの人物。

それがプミポン前国王です。

 

昨年の10月13日

88歳で逝去なされました。

在位期間70年と4か月は

現役の国家元首では最長でした。

このニュースはタイ国内を越え、全世界に発信され

日本のニュースでも流れていたと思います。

 

プミポン前国王は “国父” と称され

立憲君主制のタイで国王は国のトップ、

国家元首であり、人民の最高点に立つ人物なのですが、

タイ国民から絶大なる人気と信頼を得ていました。

まさにタイの精神的支柱だったのです。

それには様々な理由があります。

 

1つとしてプミポン国王は

イサーン地方やタイ北部の貧困地域

南部の戦闘地域に自ら赴き、

農村復興や貧困対策に力を注ぎ

一般市民と直接触れ合うという活動を長く続けていました。

ライカのカメラをぶら下げて人民1人1人と話す姿、

それが国民の人気と信頼を得るに至ったのは間違いないでしょう。

 

そしてもう1つが

今までの幾多の国内クーデターを解決してきたこと。

1992年の軍事クーデターでは、

軍部のボス、首相と

民主運動の指導家のボスを呼び出し

国家最大の危機を一夜にして鎮圧してしまいました。

双方のトップが国王の前で正座している映像は有名です。

 

また才能豊かで

写真や音楽などの才能もすばらしかったり

本を執筆すればベストセラーなど

名実ともにすばらしい国王だったのは間違いありません。

 

また日本との関係も深く、

タイ国民の食糧不足が深刻化した時

日本の天皇陛下がティラピアという養殖魚を

タイに送り、それで食糧不足を回避したなどの話もあります。

 

国王崩御当時のタイ

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実は自分の大学が

国王がお亡くなりになった病院の向かい、

王宮の隣にあるため、

プミポン前国王が逝去されたとき

大学の周りは大変なことになっていました。

 

国民は皆、喪服を着用し

病院や王宮に行く人であふれかえっていました。

国王のご遺体が病院から王宮へと運ばれるとき、

自分もタイ人の友達とその現場へと行ったんですが

たくさんの人が涙を流し、国王賛歌を歌い

前国王を王宮まで見送りしており

タイ人でもない自分がこんなところにいていいのか

という気持ちになったのを今でも覚えています。

 

あの頃、毎日のように王宮には

喪服を着たタイ人が訪れ、大学の周りは

異様な空気に包まれていました。

自分も毎日黒い服や暗めの服を着用していました。

 

もちろんカオサン通りなどのにぎやかな場所

にぎやかな行事などは全て控えられました。

 

新国王即位から現在

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昨年12月、前国王逝去から約2か月

ワチラロンコン新国王がラマ10世として即位しました。

 

タイでは政治のことだったり

国王のことについてコメントすることは

かなり危険とされており

不敬罪とみなされ犯罪になったりもします。

大学の友達や教授もあまりこの話はしませんし

タイ国民全員がこういう話は避けています。

 

そんな中、日本の報道を見てみると

新国王の素性などを報道し

平気でコメントしているのを見て

マジか!?って思ったのを覚えています。

 

ただ言えることは

前国王のカリスマ性、人気、信頼など

自分の経験も踏まえてかなりすごかったと思います。

 

その国王が崩御した今、

たくさんの国民はこれからタイはどうなるのか

と感じたと思います。

(実際、僕の友達も言っていました。)

 

実際もう半年が経ちますが

まだ国民の中での国王は

プミポン前国王で、町中にも写真が

たくさん残っている状態です。

 

実際即位してからというもの

王宮内の映像以外で新国王を

テレビで観てことはなく状態です。

 

唯一観たのが

日本の天皇陛下がバンコクに

前国王の弔問に訪れたとき。

新国王の意向で

通訳なし、天皇陛下と3人で会話されていました。

 

タイ国内の政治も安定しない今、

また過去のようにデモが起こる可能性も

全くないこともないし、

過去以上のことが起こることも考えられます。

 

そんな中、絶対的支柱の不在で

これからのタイはどうなってしまうのか

新国王は前国王のように

国民の信頼と人気を勝ち取れるのか?

 

これからタイがどうなるのか

期待と不安があるのが自分の正直なところ。

 

どうなるのかなー。

 

それでは!

 

サワディーカップ!!